2003年09月16日 016号

英会話上達は状況推測が必要

 

実は9月の頭からロサンゼルスに出張に行っておりました。

暑さでぐったりしながらのロスでしたが、仕事も順調に進み、帰国前におかげさまで1日だけ休みも取ることができました。で、前々から行きたかったユニヴァーサルスタジオへ!さすがアメリカのエンターテイメントはスゴイですね。大阪のUSJにも行ったことが無かったので、映画好きのモモスケ大変感激しました。

 

そんな一日のオフでしたが、英語を話すヒントになりそうなエピソードに遭遇しましたので、今回はそのお話を聞いてください。

 

実はユニヴァーサルスタジオ内にあるジュラシックパーク・ザ・ライドという人気のアトラクションの順番待ちをしていた時、一人の日本人の女の子と、ふとしたきっかけで仲良くなりました。どうせならと、その後の園内での行動をともにすることにしたのですが、この彼女、やたらと英語ネイティヴに話しかけるのです。

 

・『アトラクションに乗るには、どれくらい待つのですか?』

・『今日の閉園時間は何時ですか?』

・『レストランはどこですか?』

 

とにかくわからないことを尋ねまくる。大阪ではなくロスのユニヴァーサルスタジオで質問しまくる彼女、さぞや英語が上手かというと…ほとんど英語が話せません。

 

どのくらいのレベルかというと、モモスケが隣で聞いた限りでは中学1年生レベル?いやそれ以下かも…。とにかく英語はダメ!全然ダメ!ではどうやって質問するかというと、先程の質問はこんな感じです。

 

・Time! Time! How long?

・Time!Time! Today finish?

 

それじゃ通じるわけがない!と、思わず横で突っ込みたくなるモモスケでしたが、驚くことにコレがすべて通じてしまうのです!『Time! Time! How long?』では普通何のことかわかりません。しかしアトラクションを待つ長蛇の列の中にいる自分たちの状況が、相手に意味を通じさせてしまうのです。『Today close?』ならまだしも『Today finish?』はないだろう!と思うのですが、夕暮れの中パラパラと出口へ向かう人の波の中という状況が相手に答えを出させます。

 

 

そんか彼女の話し方を見ていて改めて感じました。

 

人間の状況推測機能がコミュニケーションの決め手

 

なんだな~と。


『Time! Time! How long?』とアトラクションの列の中で質問されて、スパゲティーの茹で上がる時間を聞いていると思う人はいないでしょう?普通は待ち時間を聞いていると予想するはずです。人間は常識の範囲内で“話の展開を予測して会話をする”能力が備わっています。

 

『ねえねえ聞いてよ!彼氏と映画見に行ったら、隣の席の人が急に…』

 

(急にどうしたのかな?グーグー寝だしたのかな?それとも携帯で話しを始めたのかな?)と次のセリフを推測します。当然その推測は常識の範囲での推測です。(急に何だろう?イスの上で逆立ちをしたのかな?それともカバンからズワイガニでも取り出したのかな?)とは思いませんよね?コレでは常識の範囲外です。そう考えるとコミュニケーションを取るとき【状況】って極めて重要な情報です。

 

・『アトラクションに乗るには、どれくらい待つのですか?』などと聞かなくとも、
・『どれくらい待つのですか?』とだけ聞いただけで、『何を』待つのかは状況が教えてくれるのです。

 

そう考えると、あまり神経質に細かなことまで英語で説明する必要は無さそうです。頭の中で一生懸命英作文をして、文法的に間違っていないか考えながら話さなくとも、細かなことは【状況】が説明してくれるのですから。英語無口を悩むよりも、まずは気持ちをストレートに口にすることが大事です。

 

>> そう考えると気持ちが少しラクになります <<

 

チョッと前に『バニラスカイ』って映画がヒットしました。映画の中でキャメロン・ディアスとトム・クルーズはこんな会話をしていたのを覚えています。電話をして欲しいキャメロン・ディアスが尋ね、トム・クルーズがそれに応えます。

 

□ When?

■ Soon!!

 

これだけ。たったこれだけの会話です。すごく簡単。

極端な例かもしれませんが、これってユニヴァーサルスタジオの彼女の質問と変わりないと思いませんか?コミュニケーションをとる双方が【状況】を理解していれば、会話なんて単語だけでも通じちゃうんです。

 

そう考えるとコミュニケーションって、どう話すか?よりも何を言いたいのか?のほうが大事なことがわかります。正しい英語を正しい文法で間違えないように言おうと思うばかり、言いたいことも言えずに無口になってしまう!それよりも、まずは自分の気持ちを口に出すことが大事です。

 

さらに!ユニヴァーサルスタジオで出会った彼女が言ったセリフを、モモスケ未だに忘れることができません。一生懸命知っている単語だけで話そうとする彼女に、『ボクが代わりに聞いてあげようか?』と問いかけたところ、彼女はこう答えたんです。

 

>>平気です!だって下手でも通じることが楽しいんです!<<
 

そうなんです!


モモスケ、初めて自分の下手な英語がネイティヴに通じたときの感動を思い出しました!ホントに嬉しかった!コミュニケーションってこういうことだったんだ!文法が正しい正しくない以前に、意思を伝えることが大事だったんだ!どんなに英語が下手でも、それが相手に『通じる』ことは大きな自信につながります。相手の意思が理解でき、自分の意思を伝えることさえできれば、そこにはコミュニケーションが成立します。英語がうまい下手は次のステップにおいといて、まずは『通じる』喜びを体験し、少しずつ単語力や文法力を付けていけばいいんだと、改めて感じました。

英語が下手でも平気でアメリカ一人旅を楽しむ彼女!ちょっと無謀なようですが、なんだかとっても感心しちゃいました。

 

やっぱり英語は【勉強】ではありませんね。
コミュニケーション力を高める【練習】が上達のコツです。

それでは次号でお会いできることを楽しみにしております。

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