ヒント124 英字新聞を読む【6】大統領就任演説-1

英会話上達研究会

オバマ大統領就任演説の英語

 
(この記事は2009年3月のバックナンバーです。)

 

オバマ氏が第44代アメリカ大統領に就任しました。既にいろんなメディアを通して耳にされているとは思いますが、もう一度、就任演説(inaugural address)のクライマックス部分だけでも聴いてみましょう。関連情報もつけ加えておきました。

1/22のThe Japan Times の社説、そして同じ紙面に掲載された1/20付けのLos Angeles Timesの記事のいずれも、Yes we can.で有名な前回の勝利宣言(victory speech)と比べれば、詩的(叙情的)な部分が少ないむしろ地味な印象としつつも、内容という点では、今回の演説を高く評価しています。

歴史に残る名スピーチかどうかは別として、危機感が真に迫り、厳粛で重厚感があり、それでいてオバマ氏の誠実な人柄が伝わってくる素晴らしい演説だったと私も思っています。新時代の到来が予感されます。

それにしても今回のスピーチには、かなり難しい語彙と複雑な構文が随所に登場します。私の知人のある同時通訳者の話ですが、自然な日本語への訳出がなかなか大変で、同時通訳者として悔いが残る仕事だったとのことです。

しかし、それだけ英語らしい英語だったとも言えるわけで、やはりここは英語は英語でまずは鑑賞してみるのがよろしいようです。

それでは、音声を聴いて、空所にそれぞれ1語ずつ補ってみましょう。

 

●1:音声を聴いて空所を埋めてみましょう。

 

音声を聴く→クリック

 

Today I say to you that the (   ) we face are (   ). They are serious and they are (   ). They will not be met easily or in a short (   ) of time. But (   ) this, America-they will be (   ).

 

<解答>

Today I say to you that the challenges we face are real. They are serious and they are many. They will not be met easily or in a short span of time. But know this, America-they will be met.

 

<和訳>

今日皆さんに申し上げたいのは、我々が直面している困難は現実のものであるということです。それは深刻かつ多数に及んでいます。簡単にあるいは短時間では対処できるものではありません。しかし、アメリカにこう言いたいのです-その困難に立ち向かってみせると。

 

<語句・構文>

challenge「難問、課題」、meet「~に立ち向かう、対処する」、in a short span of time「短期間で」、they(= the challenges) will be met(その困難は対処されるであろう)

 

 

●2:音声を聴いて空所を埋めてみましょう。

 

音声を聴く→クリック

 

We (   ) a young nation, but in the words of Scripture, the time has come to set aside (   ) things. The time has come to reaffirm our enduring spirit; to choose our (   ) history; to carry forward that precious gift, that (   ) idea, (   ) on from generation to generation: the God-given (   ) that all are (   ), all are (   ), and all deserve a chance to (   ) their full (   ) of (   ).

 

<解答>

We remain a young nation, but in the words of Scripture, the time has come to set aside childish things. The time has come to reaffirm our enduring spirit; to choose our better history; to carry forward that precious gift, that noble idea, passed on from generation to generation: the God-given promise that all are equal, all are free, and all deserve a chance to pursue their full measure of happiness.

 

<和訳>

アメリカはまだ若い国家ですが、聖書の言葉にある通り、もはや稚拙なことをしている時ではありません。不朽の精神を再認識し、より良い歴史を選択し、代々受け継がれてきたあの貴重な贈り物である崇高な理念を次の世代へと伝えて行くべき時なのです。それは、神からの約束である、全ての人間は平等であり、自由であり、十分に幸福を追求する機会を与えられる価値があるということです。

 

<語句・構文>

remain「~のままである」、Scripture「聖書」、the time has come to do~「~する(べき)時が来ている」、reaffirm「~を再確認する」、enduring「永続的な」、carry forward「~を前進させる」、precious「貴重な」、noble「高貴な」、passed on「伝えられた~」(that precious giftとthat noble ideaを修飾)、the God-given promise that~「神から授かった~という約束」(thatは同格)

 

<解説>

childish thingsは、「愛」の完全無欠さを説いた聖書の「第一コリント書」第13章11節からの引用です。

“When I was a child, I spoke like a child, I thought like a child, I reasoned like a child; when I became an adult, I put an end to childish ways,” St. Paul says in 1 Corinthians 13:11.

「わたしが子供だったときには、わたしの話し方も、考え方もすべて、子供らしいものであった。だが、大人になってからは、子供らしいことは一切捨ててしまった」<『新約聖書』(柳生直行訳)>

つまり、今まさに直面している危機とは、決して子供に対処できる程度のものではなく、大人としてのしっかりとした対応が必要であると解釈されます。

 

後半に続く!

 

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