英会話上達のコツ

2006/11/10
英語を間違うことの羞恥心

先日、モモスケの会社がスポンサーをさせていだいた【英語音声・コミュニケーション教育研究会】に出席して参りました。

 

いや~!スゴイ!日本を代表する英語教育界の大御所先生方が、揃って沖縄那覇に集結、2日間にわたりコミュニケーション中心の英語教育について、熱い討議が繰り広げられました。

 

・NHKラジオ英会話の早稲田大学の東後先生

・NHK英会話入門、トーク&トークの白百合女子の高本先生

・そして本メルマガでおなじみ、文化放送ラジオ講座の関東学院の御園先生

・松山大学に移られた早期英語教育の第一人者、金森先生

 

 

その他たくさんの大学の先生、中高の英語の先生、英語検定協会から旺文社の皆さんまで、130名が【聴けて話せる】英語教育をテーマに、意見交換を行いました。初日はクイーンズランド大学(豪)のイングラム博士とハリントン博士の講義。琉球新報にも紹介されていますが、イングラム先生は

 

英語を学ぶときは文法や発音、語彙も含め正しく学ぶことが重要。ただしこれは学ぶときの姿勢であって、いざ実際のコミュニケーションの場では、細かい間違いなど気にせず、意志を伝えることに注力し、大胆に話すことが大切。と説明しています。

 

 

 

 

ここでのキーワードは『大胆』。前回のアンケートでは、82%もの方が「周囲の目がコワイ…」と回答されました。そう簡単に『大胆』になれないんですよね。

 

◆アンケート結果

 

周囲の目がコワイ…     (78票) 82%

周囲は気にならない       (9票)  9%

以前は気になったが克服した  (8票)   8%

 

克服した方も含めれば、9割の方が周囲の目を気にしていたということになります。周囲の目がコワイと回答したあなた!ご安心下さい。殆どの人が怖いんです。

 

これについては沖縄の研究会の席で、那覇市立久茂地(くもじ)小学校の儀間先生が、こんなお話しをされていました。ちなみに久茂地小学校というのは英語教育に大変熱心な小学校で、「英語に慣れ親しみ英語に積極的に取り組む児童を育成する」をスローガンに、2002年から週に45分(20分+25分で週2回)の英語教育を行っているそうです。

 

低学年の児童に【英語が好きですか?】というアンケートをとったところ、100% の児童が「大好き!」と回答しています。同様のアンケートを高学年に行った結果、半数近くの児童が「嫌い」と回答、その理由は「間違えたら恥ずかしいから」でした。

 

…いかがですか?この理由!

 

 

英語に【慣れ親しむ】ことを目的とした小学校の英語教育。その目的のためこの小学校では英語のテストはありません。文法の詰め込み教育もしません。レベルの違いこそあれ、低学年と高学年の教育方針の【差】も無いようです。しかし半数の高学年児童が「英語が嫌い」と回答したその理由。それは単語を覚えることへの拒否反応でもなく、文法を学ぶことへの嫌悪感でもなく、なんと周囲に対する【羞恥心】だったのです。

 

「周囲の目がコワイ…」

 

小学校高学年でさえ感じる思い。大人のあなたが感じない訳がありません。さらに高校生ともなるとこの【羞恥心】は膨れあがり、沖縄県立向陽高校の伊志嶺先生によれば、恥ずかしさから声を出さない生徒もいるほどとのこと。ただし文科省の「英語が使える日本人の育成」 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/020/sesaku/020702.htm に基づき、コミュニケーション重視の英語教育に移行した以後は、その成果も出始めている状況ながら、その一方で読み書き力が低下しているのも事実との意見もありました。

 

「周囲の目がコワイ…」

 

「その恐怖を克服した」をクリックされた8名の読者様には、ぜひその克服方法をご連絡ください!周囲の目がコワイ78名の読者様に、ぜひ良きアドヴァイスをお願いします。

 

さて沖縄での研究会の話題は「日本人の英会話力向上」をテーマにさらに白熱していきましたが、その詳細は次号のメルマガでレポートさせて頂きます。専修大学の三浦先生、琉球大学の大城先生が大変興味深いお話しを発表されていましたよ。

 

次回もお楽しみに!

次は「コミュニカティブ・アプローチ」

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