英語を話す100のヒント

2012/11/20
英語の発音【6】強弱のリズムの発音
英会話上達研究会

内容語と機能語

「夏の思い出」は「ナツノオモイデ」と7音節、すなわち、7つの母音(あるいは7拍)を含みます。これに「私たちの」(ワタシタチノ)という6音節(あるいは6拍)を加えて「私たちの夏の思い出」とすれば、発話にはほぼ倍の時間を要します。

 

つまり、日本語では、各音節、あるいは拍が、それぞれ概ね均等な「強さ」で発音され、音節数(拍数)に比例して発話時間が長くなることを示しています。

 

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これに対して、英語のリズムの特徴と傾向はどうでしょうか。
英語には強く明瞭に発音される語と弱く素早く発音される語があります。

 

 

 

◆強く明瞭に発音される語(内容語): 名詞、動詞、形容詞、副詞、間投詞(oh他)、など
◆弱く素早く発音される語(機能語): 代名詞、助動詞、動詞のhave(be動詞も含まれます)、冠詞、接続詞、前置詞、など

 

強く明瞭に発音される語を「内容語」、一方、弱く素早く発音される語を「機能語」と呼びます。

 

それぞれの名称が示す通り、「内容語とは発話上重要な意味内容を伝達する語」であり、「機能語とは主に文法上の役目を担う語」です。日本語には見られない英語特有の「強弱のリズム」は、これらが組み合わさることではっきりと表れてくるのです。

 

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英語音声の全てを聴き取ろうとする、あるいは、聴き取らなくては気がすまない性格の方は、この強く明瞭に聞こえて来る「内容語」にポイントを絞ったリスニング行動を心掛けてみましょう。言い方を換えれば、弱く素早く発音される「機能語」は、ある程度聴き逃しても重大なミスには至らないとの意識を持つことです。

 

英語は強弱のリズム

一方、発音する場合には、「内容語」と「機能語」の区別を踏まえて、「強弱のリズム」をつける練習を始めましょう。一段と英語らしい発音になるはずです。

 

強く明瞭に発音される「内容語」は、その間に存在する「機能語」の数に影響されずに、ほぼ等間隔に生じる傾向があると言われています。すなわち、冒頭で紹介した通り、日本語が「音節数(拍数)」に比例して発話時間が長くなるのに対して、英語は「内容語の数」に比例することになります。この点が日英語のリズムの決定的相違です。

 

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内容語間の時間的間隔が概ね一定であるとすれば、このリズムを維持するために、機能語は単に弱いばかりではなく、可能な限り高速発音にならざるをえません。これを、機能語の「弱形発音」と呼びます。

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