英会話上達のコツ

2011/08/04
英語のリスニングのコツ(1)

「リスニングは苦手!」と言う方がとても多くいらっしゃいます。もちろんそんな時モモスケは、「良い教材がありますよ~」といいつつ、「30日間英語脳育成プログラム」をお勧めするのですが、その前に"リスニングのコツだけでも知りたい!"という皆様に、今回はリスニングに関する特別コンテンツをお届けしたいと思います。

 

ご紹介する記事は、「英語面白楽会」の会員様向けに公開された記事。読んでおく価値満載の、リスニングのコツをまとめた特別コラムです。全国の大学の先生方と強いバックボーンがある「英会話上達研究会」だからこそお届けできる特別コンテンツです。

 

今回はその1回目をお届けします!

 

【一歩進んだ英語のリスニング】

 

● カタカナ語

 

「ドライバー」や「メッセージ」といった日本語としても使う単語=「カタカタ語」が、私たちの周りにたくさん存在します。日頃親しんでいるカタカナ語だから、英語として発音されても簡単に聞き取れるだろうと安易に構えていると、どうもこれが期待通りに聞こえてこない、さっぱり聞き取れない、あるいは、聞き誤ってしまうなどということも現実に少なくありません。この種のミスが、ことによると、前後の語句や全体にさえ影響して、内容理解ができなくなる恐れさえあるものです。

 

 

その一方、カタカナ語を発音する場合は、相手がよほどの日本通ならともかく、そのまま発音したのでは一向に通じないケースがよく見られます。

 

外来語なのになぜこのような障害が起こるのでしょうか。それは、「カタカナ語は日本語」だからです。日本語と英語は全く異なる音体系であることがその原因なのです。多くのカタカナ語を知っている私たちが、これらを本来の音声によってコミュニケートできれば、どんなに有利な状況になることでしょう。

 

したがって、日本語に定着している外来語については、そのままにしておくことなく、実際に出会った時に常にその英語の音声を確認する習慣を身につけるようにしたいものです。皆さんの英語コミュニケーション活動が一歩も二歩も進歩する一つの秘訣です。

 

リスニングができるようになったら、今度はそれをまねて発音してみてください。文字を頼りにしないで、「聞こえた通りに再現する」のです。このようにして、英語の音声をしっかりと脳と口と舌に覚えこませましょう。リスニングと発音は車の両輪のようなもので、両者がかみあって推進力が生まれるのです。なお、できるだけ音声記号に慣れて行くことも大切です。

 

ところで、冒頭に挙げたカタカナ語ですが、

 

 「ライバー」

 

ではとりわけ下線部分に注意してください。実際には「ヂュ」のように聞こえます。そして語末はb音の「× バー」ではなくv音の「○ ヴァ」です。また、「メッセージ」は第1音節にアクセントを置いて、「メッスィヂッ」のように発音されます。

 

 

 

 

●日本語には存在しない英語の母音

 

ご存知の通り日本語の母音は「アイウエオ」の5つですが、それでは英語の母音はいくつあると思いますか。驚くべきことに、ほぼその3倍の数に上るのです。

 

例えば、日本語の「ア」の音質に近い母音としては、それぞれ hot, hat, hut, hurtに含まれる母音に相当します。日本語にはまったく存在しない英語母音も存在します。「日本語には存在しない英語母音」は、耳で日本語の母音との相違を確認した上で、日本語の母音に置き換えてしまわないように注意してください。それでは具体例を見てみましょう。

 

□ 例-1 sorry

 

[o]の母音は、日本語の「ア」と「オ」の中間程度の音質で、口を大きく開き、唇の形が丸みを帯びるのが特徴です。これを日本語の「オ」で代用しないように注意しましょう。

 

□ 例-2 but

 

[u]の母音は、口をほとんど開かずに、強く素早く「アッ」と発音されます。口を開きすぎて日本語の「ア」にしないようにしましょう。なお、日本語の「ア」を鮮明に発音すると、アメリカ英語発音では、hotの[o]の発音になります。

 

 

□ 例-3 can't

 

[a]の母音は、唇を左右に引っ張るようにして発音され、「ア」と「エ」の中間程度の音質になります。日本語の「ア」で代用しないように注意しましょう。

 

□ 例-4 officer

 

[e]の母音は、口をほとんど開かずに、ごく軽く「ァ」と発音されます。例-2は「強く素早く」発音されますが、例-4は、単独では強く発音されることはないと考えてよいでしょう。いずれにしても、口を開きすぎて日本語の「ア」にしない点が重要です。

 

hot, hat, hut, hurt など、目で見れば一目瞭然の意味がまったく異なる語を、耳だけで区別できるようにしておかなくては、英語リスニングでの内容理解に大きな障害が生じることになります。同様に、発音する際にこれらの母音の差異を英語音声で表現できなければ、誤解と混乱を与えることになり、円滑な英語コミュニケーションの成立は望めません。

 

このように「日本語には存在しない英語母音」にはとりわけ注意を払い、リスニングにとどまらず、日本語の母音で代用しない英語発音の習得へと意識を高めて行くことが大切です。

 

いかがでしたか?メルマガでは発音記号が表示出来ないので、伝わりにくかったかもしれません。ぜひ皆さんも辞書で発音記号を確認されることをお勧めします。

 

次回につづく。

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