英会話上達のコツ

2011/08/19
英語のリスニングのコツ(2)

リスニングが苦手な皆様に、リスニングのコツをご紹介!今回はその第2回目です!

 

● 英語の二重母音

 

「愛」、「会う」、「甥(おい)」、「追う」をそれぞれ発音してみてください。「ア・イ」、「ア・ウ」、「オ・イ」、「オ・ウ」のように、2つの母音はほぼ均等に発音されることでしょう。

 

一方、英語の  I,  how(ow部分),  boy(oy部分),  go(oの部分)の部分では、第一要素である母音が強く際立って発音され、よどみなく、スムーズに第二要素の母音へと移行して行きます。この時、第二要素の母音はごく軽く添えられるだけで、

 

「アィ」、「アゥ」、「オィ」、「オゥ」

 

のようになるのが特徴です。例を見てみましょう。

 

○ 例-1 library [ai]「アィ」

 

二重母音の第一要素に生じる「ア」には[a]の音声記号を用います。一方、hot などの単母音は、日本語の「ア」をより明瞭に発音した母音です。厳密には両者には微妙な音質の差がありますが、我々日本人英語学習者はこれらを同一視してもコミュニケーション上支障はありません。

 

 

○ 例-2 close [ou]「オゥ」

 

[o] は二重母音の第一要素に生じる母音で、単独で発音されることはありません。音質は日本語の「オ」とほぼ同じです。「×オー」と単純に引き伸ばさない点に注意しましょう。

 

○ 例-3 how [au], about [au]

 

「×ア・ウ」ではなく、「○アゥ」であることを確認してください。

 

○ 例-4 boyfriend 

 

日本語の「ア」と「オ」の中間程度の音質です。発音する際は、日本語の「オ」よりも口を大きく開き唇を少し丸くするようにすると良いでしょう。「×オー」と単純に引き伸ばさずに、第二要素の母音を軽く添えることを意識してください。

 

○ 例-5 sure 

 

「ウァ」に舌先を少し巻き上げる r 音が加わったものと捉えてください。

 

○ 例-6 take [ei]

 

「×エ・イ」ではなく、「○エィ」と第二要素が軽く添えられている点を確認しましょう。日本語の「愛」は「ア+イ」の連続する「2母音」です。これに対して、英語の I [ai]は「二重母音」とは呼ばれますが、「1母音」として流れるように「アィ」と発音されるのが最大の相違点です。この種の母音は日本語には一般的に存在しないことを十分に認識しておく必要があります。

 

 

 

 

●日本語には存在しない英語の子音

 

母音体系と比べれば、英語の子音は日本語の子音と比較的類似するものが多いのですが、中でも、日本人英語学習者がリスニングと発音の両面で不得意とする英語特有の子音があります。日本語の子音との微妙な違いを確
認してみましょう。

 

日本語で「ラリルレロ」とごく自然に発音してみて下さい。舌先が上歯茎からそのやや後方で軽く弾くように接触していませんか。それでは、次に英語の [l] と [r] の発音練習をしてみましょう。

 

[l]:

1) 舌先を上歯茎にしっかりと接触させたままにします。

2) 呼気が舌の両側面から流れ出るようにして[llll…]と長く発音して下さい。

3) はっきりと澄んだ音に聞こえます。

 

[r]:

1) 舌先をどこへも接触させずに巻き上げるようにします。

2) 「唇の形を丸くしてやや突き出す」ことがポイントです。

3) [rrrr…]と長く発音してみましょう。

 

いかがでしょうか。日本語の「ラ行」の子音は、英語の [l] でも [r] でもない、全く別の音であることがわかります。これが、日本人英語学習者がこの2音の区別に非常に苦労する理由です。

 

 

声帯を振動させない無声音 [f] と振動させる有声音 [v] の発音方法は、下唇を上の歯に軽く当てて、そのわずかな隙間で摩擦を作ります。まずは [ffff…] と、続いてそのまま声帯を振動させて [vvvv…] と発音してみましょう。心掛けるべき点は「摩擦をしっかりと作る」ことです。[f] を日本語の「フ」の子音で、[v] を「ブ」の子音で代用しないよう
特に注意しなくてはいけません。

 

声帯を振動させない無声音のthの発音(thin・throwなど)と振動させる有声音のth(this・thenなど)の発音方法は、舌先を上下の歯の間に軽く挟み、舌先と上の歯のわずかな隙間で摩擦を作ります。くれぐれも「舌を噛む」のではありません。

 

ちなみに無声音のthと有声音のthの発音は、世界の英語学習者にとっても習得困難なため、地球語としての英語という観点では、将来これらの子音は不要になるかも知れないと指摘する研究者もいる位です。しかし、それはあくまでも結果であって、我々の目指すべき当面の目的ではないと思います。

 

「聞き上手」になって「話し上手」にもなろうではありませんか。

 

いかがでしたか?メルマガでは発音記号が表示出来ないので、単語を例にして書き換える等しましたので、一部伝わりにくかったかもしれません。ぜひ皆さんも辞書で発音記号を確認されることをお勧めします。


次回につづく。

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